Kia PBV「PV5」国内初公開!EVミニバンはキャンピングカーの新定番になるか?車中泊性能を徹底解説

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Kia PBV「PV5」国内初公開!EVミニバンはキャンピングカーの新定番になるか?車中泊性能を徹底解説

2025年の東京モビリティーショーにKia PBVというメーカーのブースがありました。そこに展示されていたのがEVのミニバン。貨物車両タイプもあり、2種類のボディが国内初お披露目となったのです。新しいクルマ、そして、その新しいブランドにも高い関心が寄せられていました。

モビリティーショーにはキャンピングカーも多数展示されていて、キャンピングカーを見にきた来場者も多かったようです。そんな来場者にとっても、EVタイプのミニバンに興味を持ったのではないでしょうか。そして、こう思ったのでは「このクルマでEVキャンピングカーができるかも」と。

Kia PBVが設立されEVバンが国内へ本格的参入

Kia PBV

Kia PBVとはKia Platform Beyond Vehicleを表していて、直訳するとクルマを越えたプラットフォームになります。クルマという概念を越えて、いろいろな用途へと変化する新しいモビリティを作りだす、といった感じではないでしょうか。

この会社名に込められた指針を掲げ、今回Kia PBV ジャパン株式会社が設立されました。双日が100%出資して設立した会社で、全国に販売店を展開する予定になっています。アフターサービスについても、損保ジャパンとの協業をスタートさせ、全国規模での整備体制を整えるそうです。

PV5パッセンジャー

国内に投入されるモデルはこのPV5というモデルで、ワゴンとバンがラインアップされています。それぞれの名前は「PV5パッセンジャー」「PV5カーゴ」。電気のみで動くEVモデルです。専用プラットフォームによって製造されていて、サイズは4695×1896×1900mm。トヨタノアの横幅を16cm広げたぐらいのボディサイズになります。

搭載されるバッテリーは3種類の設定で、ロングレンジ71.2kWh、スタンダード51.5kWh、エコノミー43.3kWのリチウムイオンバッテリーを搭載。国産モデルで同等サイズのバッテリーを搭載しているのは、71.4kWhを搭載するトヨタbz4xやレクサスRZです。

PV5カーゴ

上の写真の青いボディがパッセンジャー、グレーのボディがカーゴになり、WLTCモードで最大走行距離はそれぞれ521km、528km。Kiaはグローバル展開している企業なので、安全基準もヨーロッパの水準に達していて、安全機能や運転支援は現行の国内ミニバンと同じレベルといっていいでしょう。

パッセンジャーとカーゴのボディ形状の違いは、横スライドドアの窓の有無、リアゲートの形状。パッセンジャーは上に跳ね上げてカーゴは観音開きするタイプになります。

キャンピングカーのベースとなる可能性を秘めたPV5 Glow Cabin

PV5 Glow Cabin

モビリティショーで発表されたPV5は多くの人が注目していました。そして、さらに来場者の目を引いたのがこのPV5 Glow Cabinという参考展示されたクルマ。LG電子とのコラボレーションで、カーゴをベースにしたキャンピングカー仕様でした。

広々としたカーゴスペースをリビングにして、大きなラウンジソファを設置。ボディサイドにはキャンプフィールドが広がっていました。キャンプサイトでは家電が利用されていて、その電気をクルマから引いているのが分かります。EVやPHEVから家電への供給ができるV2L仕様です。聞いたところによると、住居へ給電するV2Hにも対応しているそうです。

PV5 Glow Cabinのリアサイド

PV5 Glow Cabinのリアサイドはキッチンエリアになっています。観音開きのトビラにも収納スペースを設置して、リアゲートを広げるだけで、キッチンが完成する仕様。すべてがコンパクトにまとまっています。

PV5 Glow Cabinのキッチン

キッチンをよく見てみると、オール電化になっているようです。IHクッキングヒーター、電気オーブン、冷蔵庫などが組み込まれていました。あくまで参考出展のコンセプトカーではありますが、未来のキャンピングカーをイメージさせる内容でした。

横幅1896mmを最大限に活かして、たくさんの機能を詰め込んでいます。国内の道路でも走りやすいサイズでありながら、キャンピングカーへの転用も期待できるEVといえるでしょう。

PV5カーゴの広々としたラゲッジスペース

カーゴの荷室

カーゴの荷室サイズは奥行き2255mm、横幅1450mm、高さ1520mm。広々としていて、人が乗り込んでも圧迫感は少ない印象です。上の写真では全面に隔壁が見えますが、これはフィアットデュカトでも同じ仕様で、国内へ輸入されるカーゴの基本のスタイルになります。

フロア形状

フロア形状に特徴があって、リアタイヤハウス部分が膨らんでいるのが分かります。後方へトンネルのようなスペースが設けられているのも特徴といえます。フロア下にはバッテリーが搭載されているそうです。

乗り降りがしやすいフロアの高さ

フロアが低い位置にあって、リアゲート部分の地面からフロアまでの距離が419㎜。乗り降りがしやすく、荷物を載せるのも容易な低さです。横から見ると非常に薄いフロア形状で、ここにバッテリーが搭載されているとは驚きです。

PV5パッセンジャーの車中泊車両としての基本スペック

パッセンジャーのリアゲート

パッセンジャーのリアゲートは一般的に跳ね上げスタイル。横のスライドドア部分やリアクォーター、ゲートにも窓がある仕様です。スライドドアの窓は上下に開くのではなく、横開きの窓でした。

リアラゲッジスペース

リアラゲッジスペースは広く、フラットなスペースが確保されています。上の写真は床を上げるオプションを設置した状態。このオプションを利用することで、セカンドシートを畳んだ時、高さを合わせることができるようになります。

セカンドシート

セカンドシートは3名がゆったりと座れる仕様。全幅の広さが効果を発揮しているようです。シートの背もたれを前方に倒して、ラゲッジスペースとして利用することもできます。

オプションが豊富なKiaのEVモデル

KiaのEVモデル

電源は国内のEV環境に合わせた仕様で急速充電と200V端子の2つが装備されています。L2Vを利用する場合もこちらのコネクターを使うそうです。EVの場合、バッテリー保証がついているのが一般的ですが、Kiaの海外での保証を確認してみると7年/15万kmになっているようです。

7年または走行距離15万㎞に達する前にバッテリーの劣化がある程度の基準を下回るとメーカーが保証してくれるという制度です。こちらは国内ディーラーができて、アフターサービスが完成した時点でのリリースを確認する必要があるかもしれません。

リアのフロアパネル

オプションも豊富で、リアのフロアパネルなどはボルトオンで簡単に設定できる仕様になっていました。その他にもカーゴスペースには荷物を固定するためのアンカーなどを設置することもできるようです。

Kia AddGear

オプションアイテムで面白いと感じたのが、Kia AddGearというアイテム。ボディの各所にレールが設置してあって、簡単にアイテムを設置できるのです。パッセンジャーのカーゴルームサイドにも写っていましたが、その他にもダッシュボードやアシストハンドル部分などにもレールが設置されていました。

ダッシュボードのレールなどはスマホスタンドなども設置できるので、しっかりとアイテムを固定できるのも便利です。

EVはキャンピングカーとして活用されるようになるのか

キャンピングカーでもEVモデルが一般的になるのか? そう期待する人も多いのではないでしょうか。これまでにも日産e-NV200をベースにしたキャンピングカーが存在していましたが、その後、ベース車両となるクルマが出てこなかったこともあり、キャンピングカーのEV化は現実味がありませんでした。しかし、今回のKia PBVによって、その環境が大きく変わろうとしています。

大前提としてEVに乗るということは、どのようなことなのかを考えてみると、よく言われるのが環境にいいから、という理由。しかしながら生産時のCO2排出量が多いとかで躊躇する人もいるようです。でもそれは少しもったいない気がします。クルマがもっと人気だった時代、ターボに乗りたい、ツインカムエンジンの高回転がいいなど、クルマの魅力がたくさん語られていました。そんな感覚でEVに乗っていいと思います。

ましてや、キャンピングカーというクルマにはEVが適している点も多いのです。なんといってもトルクフルな走りはEVならでは。アクセルを踏み込むと、スムーズにトルクのパワーバンドへと突入します。

バッテリーが床下にあることで、重心が低いのもポイント。コーナリング走行なども安定していて、挙動の制御が容易なことからサスペンションシステムもコンパクトにまとめることができました。このPV5でも低床スタイルを確認できると思いますが、キャンピングカー架装時も床を低くできるので、重量バランスがとりやすいかもしれません。

電気に関しては最大で70kWh以上のバッテリーが積まれているのです。ポータブルバッテリーで考えてみると、1000Whタイプ70個以上のスペック。そのすべてが電装に使えるわけではありませんが、家電などを利用するには充分な電気容量です。

クルマに搭載されているエアコンを使えば、停車時でも快適な環境が確保できるでしょう。詳細なスペックは出ていませんが、省電力タイプのヒートポンプなどが採用されると、車中泊時にも利用しやすくなりそうです。車内には高出力の100Vアウトレットもあるようなので、デフォルトで家電が利用できます。

大きな電気容量ですが、キャンピングカーとした時、サブバッテリーを積むのか、それともクルマのバッテリーを共有するのかが問題になります。できることならクルマのバッテリーを使いたいのですが、その際のバッテリー負荷がどの程度になるかは今時点では分かりません。

クルマの駆動用バッテリーは床下にあるので、上部へキャンバー架装していても、下部からバッテリーメンテナンスができると考えられます。一般的なEVにはバッテリーを保護するために、バッテリークーラーやヒーターがあったり、タイマーで満充電にしない設定があるのですが、PV5にもなんらかの対策が施されるとのことでした。

EVキャンピングカーについては数社のキャンピングカービルダーが興味を示しているようです。PV5はそんなメーカーにとって気になる1台となることは間違いありません。EVに関して不安を感じる人もいるかもしれませんが、その走りは一度は体験してみる価値ありです。

また、充電時間があることで長距離移動に時間がかかると思うかもしれませんが、トイレ休憩時に休息充電をしながら、エアコンをかけた車内でTVを鑑賞したり、自宅のリビングにいるような環境が手に入るのはメリットが大きいと考えられます。もし、宿泊場所に200Vの充電システムがあれば、さらに一晩を快適に。

気持ちいい走り、拡張性を期待できるバッテリーの存在など、EVはキャンピングカーに適しているといっていいでしょう。また、電源フックアップでエアコンを使った生活ができるなど、新しいキャンピングカーのスタイルが生まれることに期待できます。

WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

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SHARETIVE:キャンピングカーのための自動車保険 レンタルキャンピングカーネット:全国400店以上のレンタルキャンピングカー店を掲載
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