私がキャンピングカーを5回も乗り換えた理由

実は（実話）私、今の愛車がキャンピングカー6台目、つまり、今まで5回、乗り換えております。これはただ、私が浮気性だったからではなく、その都度、ハッキリとした何らかの理由がありました。よく「家は三軒建てないと分からない」と言われますが「キャンピングカーも3回、乗り換えないと分からない」と思います。

これからキャンピングカー購入を、また、乗り換えを検討されている方の、少しでもご参考になればと、あくまでも私の（若干、特殊？）体験から、乗り換えについて、ご紹介したいと思います。

人は、どんな時に、どんな理由でキャンピングカーを乗り換えるのでしょうか？

私の5回の乗り換え経験と世間一般で言われる事例を加味して列挙してみますと。

• こんなはずではなかった（買って初めて分かった）
• ライフスタイルの変化
• 家族構成の変化
• 経済的理由
• 政治的理由（特に奥様のご意見）
• 仕事上やその他諸般の事情の都合（転勤なども含む）
• 飽きたから（または浮気したい車の出現）

※この他に、キャンピングカー自体に興味がなくなったというのがありますが、これは普通車への乗り換えになるので、今回は除外します。

①こんなはずではなかった（買って初めて分かった）

キャンピングカーは高い買い物だからと、慎重に検討に検討を重ね、熟考した末に購入しても、実際に乗ってみると・・というか、実際に乗って使ってみて始めて分かる事が多々あります。

例えば、初めてのキャンピングカーの場合、そのドライブフィーリングの違いに愕然とすることがあります。営業所の近くをひと回りするくらいの試乗では分からず、それほど問題にならないと思った動力性能も、高速の登坂車線を登ったら、思ったよりも非力で、「追い抜かされるカメ感覚」を味わされる事もあります。

また、カッコイイ車内インテリアだったのが、実際に使うと、収納スペースが足りずに自作で棚を作ったり、収納ボックスを据え付けたりしたら、ショールームで見たようなお洒落な雰囲気が崩れて一挙に生活臭くなる事があります。これは車だけに言える事ではありません。マンションのお洒落なモデルルームを見て購入しても、実際に住むと、収納スペースが少なく、色々と家具を買い足したら、リビングが物置部屋みたいになってしまった・・なんてのと同じです。

更に、家族全員でクルマ旅してみると、思ったよりもスペースもなく、使い勝手も悪くストレスが爆発！家庭内争議になったとか、理想と現実とのギャップ例は枚挙にいとまがありません。

②ライフスタイルの変化

若い頃はバリバリのアウトドア派で、悪路や、山奥や河原などにも行くので、絶対に4駆は必須。テント泊もするので、そんなに車内のベッドにはこだわらないという方も、それなりに高齢となり、アウトドアよりは、観光メインになってくると、2駆で十分、車中泊の度合いも増え、腰も痛くなってきたので、大き目の余裕のあるベッドが欲しくなってくるなんてこともあります。

これは趣味の変化にもあることで、若い頃は夏はサーフィン、冬はスキーとアクティブなライフスタイルだったものが、ある程度の年齢になると、ゆったり日本一周の旅なんてライフスタイルに変化する事があります。

ライフスタイルの変化は、キャンピングカーの使い方、過ごし方も変わってくるので、自ずから、そのキャンピングカーに求めるタイプ・仕様も変わってくる訳です。勿論、どんなライフスタイルにも適応するオールマイティなキャンピングカーもあるかもしれませんが、そのライフスタイルにこだわり深掘りしていくと、万能タイプとはまた違ってくるのは当然かと思われます。

③家族構成の変化

これも一種のライフスタイルの変化とも言えますが、最初は若い二人でクルマ旅となると、アクティブで普段乗りが出来るバンコンが良いかもしれませんが、その内に、子供が生まれて家族が3人～5人と増えて行くと手狭になって、大きなタイプへの乗り換えも必要になってくるかもしれません。

そして、子供が大きくなりついて来なくなったり、巣立っていって、気が付くとまた老いた二人になっていて、アクティブなクルマ旅だと腰っ骨が痛くなってくるので、余裕の大型輸入車が良くなったりします。

さらに、連れ合いもついて来なくなったり、自分も運転が下手になって？狭い道なども怖くなってくると、軽キャンピングカーの方が安心だとかにもなるかもしれません。

④経済的理由

若い頃は気持ちはデカいが、稼ぎが少なく、子供の養育費もかかるので、新車ではなく中古の小ぶりなキャンピングカーからスタートなんて事もあります。ある程度、収入も増えてきて、前述の様に家族も増えてくると、より大きなサイズ、それも新車が欲しくなってくるかもしれません。

特殊な例では、株で大儲けしたりとか、宝くじが当たったとか、思わぬ遺産が転がり込んできたとかで、気持ちも大きくなってゴージャスなキャンピングカーを購入する事になったりもします。

子供たちが独り立ちして、脛（スネ）をかじられることもなくなったので、憧れのキャンピングカーをこれまで頑張ってきた自分へのご褒美に買うなんてこともあるかもしれません。反対に年金生活者になって、身の丈に合わせたキャンピングカーにすることもあります。地獄の沙汰も金次第、キャンピングカー買うのも金次第・・・なんですね。

⑤政治的理由（特に奥様のご意見）

政治的？まあほとんどは家庭内政治です。家庭内政治の実力者と言えば奥様ですね。車にそれほど興味がない奥様でも、そのデザインや、キッチンレイアウト、ベッドなどには、一口も二口も百口も挟んでくることもあります。

男の言うことを聞け！と押さえつけても、その後、数年、いや孫子の代までも「本当はあれが良かったこれが欲しかった」とネチネチ言われた日にはたまったもんじゃありません。そこは「キャンピングカー買えるだけでも儲けもん」と奥様の言うことを聞いてしまうこともあるでしょうね。

⑥仕事上やその他諸般の事情の都合（転勤なども含む）

生活する上での事情、例えば仕事上の都合、駐車場が無かったり狭いところに転勤とか、通勤でも使えるキャンピングカーとかです。また、家の駐車場に入るサイズしか駄目とかの条件もあるかもしれませんが、どうせ入らないなら、外に駐車場を借りるから、多少、大きくてもOKとかの場合もあるでしょう。

変わった例ですと、キャプコンだと如何にもキャンピングカーで目立ってご近所の手前、イヤなので、普通車に見えるバンコンにしたという方もいました。

⑦飽きたから（または浮気したい車の出現）

中には、数年乗っていると飽きてくる方もいます。で、車検の前に乗り換えるなんて話もたまに聞きます。飽きたわけではないけれど、他に乗ってみたいキャンピングカーに出逢って、そちらに乗り換えるという方もいるでしょう。

車に対する対応は女性に対するそれと似ていると言われます。一生、添い遂げたいという方もいれば、とっかえひっかえ・・という方もいます。

とまあ、以上、いろんな事が乗り換えの理由というか条件になっていると思います。
キャンピングカーは普通車に比べてリセールの条件も良く、思ったよりも高く下取りして貰えるので、それを軍資金に次のクルマに乗り換えるという事も可能です。問題は、最近、新車の場合、納車まで時間がかかることですが・・・。

かく言う私の乗り換え遍歴

さて、最後に、私が５回も乗り換えた理由を簡単にご紹介します。 まず最初のキャンピングカーは、その装備などは全く問題なかったのですが、唯一の不満点はベース車が非力だった事です。ベースが小排気量のトラックなのに、装備は、トイレもシャワーもついたフル装備。重いおデブちゃんだったので登坂車線専用車でした。正に「みんな私を越えていく・・跳び箱人生」でした。

そこで、一クラス上の動力性能の余裕のあるディーゼル車のキャンピングカーに乗り換えました。これは、装備も動力性能も良く気に入っていたので、乗り潰すつもりでした。が、おりしも巻き起こった排ガス規制問題。特に東京都は厳しかったので、泣く泣く愛媛の方にお譲りしました。

その後は、目が飛び出る都内の駐車場代の為、小ぶりのバンコンに乗り換えました。その後、RV業界で仕事をするようになり、車内で打ち合わせをする事もあったので、少し大き目のライトキャブコンに乗り換えました。

そして、RVパークの仕事に加え、くるま旅クラブの仕事もする様になって標準サイズのキャブコンに・・・という、その都度、ちゃんとした理由があって乗り換えました。今のアンセイエは、気に入っていて、気が付けば11万キロを超えていたので、もはや、「私の棺桶」、つまり添い遂げようかと思っております。

とまあ、キャンピングカーの乗り換えの話でしたが、如何だったでしょうか？
これは私の持論ですが、キャンピングカーは、どんな理由でも、その気があれば、比較的簡単に別れて違う車に乗り換えられます。むしろ、悩む時間があったら、より良いキャンピングカーライフを過ごすために、即、乗り換えた方が良いとさえ思います。これが結婚との大きな違いです（汗）。