
「気軽に旅行に行ける」「自由に行動できる」「ペットと一緒に泊まれる」など、キャンピングカーの魅力は広く知られています。しかし、それはキャンピングカーだけを見たときの話。視点を変えて、住宅など他のアイテムと組み合わせることで、これまでにない価値が生まれるかもしれません。
そんな発想をかたちにしたのが、今回紹介する「住宅×キャンピングカー」という取り組みです。数多くのキャンピングカーを扱うRVランドと、茨城県守谷市の住宅メーカー・レジェンドホームが協力して、新しい住まいのスタイルが実現しました。
目次
キャンピングカーと住宅をドッキングさせるというアイデア
キャンピングカーは本来、移動する住空間として多くの設備を備えています。そのため、住宅との連携はあまり想像しにくいかもしれません。しかし、あえて住宅とキャンピングカーという似た機能を持つ空間を組み合わせることで、これまでにない快適さや新たな可能性が見えてきます。
今回の住宅では、建物の一部にキャンピングカーを組み込むことで、物理的な空間の広がりだけでなく、暮らしの余裕までも生み出しています。そのための設計上の工夫が随所に凝らされているのが特徴です。
外観は一見すると一般的な住宅。しかし玄関から奥へ続く廊下を抜けると庭に出られ、その一角にエリバ・ツーリングが配置されています。建物とキャンピングカーが程よい距離感でつながり、中庭のような自然なつながりが生まれています。
1階にはリビング、キッチン、バスルーム、和室が配置され、キャンピングカーも一つの空間として溶け込んでいます。多くの自宅ガレージとは違い、外へ出ることなく"家の中の一室"としてキャンピングカーが存在している点が印象的です。
キャンピングカーを自宅でも活用する効果
自宅でキャンピングカーを活用する人は増えています。書斎や趣味部屋として使ったり、プライベート空間を確保したり、来客用の応接スペースとして利用するケースもあります。今回の住宅でも、もちろん同様の活用が可能です。
しかし、この住宅の特徴は、キャンピングカー専用に設計されている点にあります。住宅からの動線もスムーズで、キャンピングカー側から住宅へ戻る動作も自然。その結果、「家の外へ行く」という感覚がなく、ひとつの建物として機能しているのが魅力です。
キャンピングカーで外出した際も、自宅に似た環境をそのままフィールド上に持ち出せるので、日々の延長線上で旅ができます。帰宅時も荷物の移動が少なく、キャンピングカーを使うハードルがさらに下がるでしょう。自然と利用機会が増えるかもしれません。
デッキに配置されたツーリングは、まるでキャンプ場のサイトの一部のようです。日常生活の中で軽いアウトドア気分を味わえる環境は、暮らしの質を確実に高めてくれます。忙しい日々の中でも、帰宅すればアウトドアフィールドの安らぎを感じられるのです。
理にかなったキャンピングカーの存在
キャンピングカーと住宅を組み合わせることで、生活を豊かにする可能性は大きく広がります。互いの弱点を補い合う点も大きなメリットで、特に「独立性」がポイントです。
例えば、住宅が災害などでダメージを受けても、独立しているキャンピングカーへの影響は少なく、臨時の避難スペースとして活用できます。一般的な住宅では各部屋が完全に独立していることは少なく、キャンピングカーとの組み合わせだからこそ発揮できる効果です。
住宅の建築面でも利点があります。敷地が狭く建ぺい率の制限が厳しい場合、建物の増築ができなくても、キャンピングカーを活用することで生活空間を補えるのは大きなアドバンテージになります。
キャンピングカーにはクーラーやFFヒーターなど快適に過ごせる設備が整っており、使用頻度の低い部屋を増やすより合理的な選択肢となるケースもあります。
住宅×キャンピングカーで新しいライフスタイルを提案
近年注目される「シンプルな暮らし」の観点でも、キャンピングカーとの組み合わせは相性が良いです。たとえば、タイニーハウスのようなコンパクトな住宅と組み合わせて、住宅に水まわりを集約し、くつろぎ空間をキャンピングカーに任せるといった使い方も可能です。
これらを実現したのが、RVランドとレジェンドホームのコラボレーションによって生まれたボーダーレスな住宅設計。キャンピングカーを自然に取り込むレイアウトや、住宅と連動させる配置により、新しい住まいのスタイルが形になりました。
とくにキャンピングトレーラーは動力を持たずメンテナンスも少ないため、据え置き利用との相性が抜群です。そんなトレーラーを見据えて浮かんだ「最初からキャンピングカーとセットになった住宅」というアイデアが、この取り組みを生み出したといえるでしょう。
実際の住宅を見ると、両者の境界を意識せず自然に共存しているのが印象的です。今後はキャンピングカーの種類やスケール感を変えた展開も期待でき、新しい価値の創出が見込まれます。



