
トイファクトリーからフィアットデュカトをベースにしたファミリー向けのキャンピングカーが登場しました。これまでにダヴィンチ、ジョイア、ユーロバーデン、オリジン、バンライフと展開してきましたが、今回はよりファミリー向けを意識して開発されました。
2025年の東京キャンピングカーショーで発表され、受注を開始。これまでにもファミリー向けとしてジョイアがありましたが、ベース車両を大きくして、さらに家族旅行を快適に楽しむための機能性を詰め込んでいます。
ユーザーからの要望も強かったようで、みんなが待ち望んでいたモデルといえるキャンピングカーです。その全貌をのぞいてみましょう。
目次
フィアットデュカト6mを使ったファミリー向けレイアウト
あらたにラインアップへ加わったのは「Brugge(ブルージュ)」というモデルです。名前の由来はベルギーの水の都ブルージュからきています。静かで美しい街ブルージュのような心満たされる感覚を味わう旅を、ファミリーでたのしんでほしいと名付けられました。
ベースとなっているのはフィアットデュカトのL3H2というモデル。ボディサイズは5995╳2100╳2525㎜。これまでフィアットデュカトベースのファミリータイプとしてラインアップされているモデルのジョイアは全長が5410mmだったので、約60cm長くなっています。
レイアウトの特徴は、リアに二段のダブルベッドがある事。常設できるので、ベッド展開をすることなく、大人4名が余裕で寝られるスペースを確保しています。バンコンの常設リア二段ベッドはシングルサイズが一般的ですが、ダブルサイズの広さを備えている点は大きな特徴です。
もちろん、ベッドエリアをラゲッジスペースとして利用できて、たくさんの荷物を運ぶことができます。この余裕が生まれたのも、フィアットデュカトL3H2を採用した恩恵です。
フロント側のリビングエリアは、運転席と助手席を回転させることで、家族みんなでテーブルを囲むレイアウトもできます。セカンドシートは1200×975mmのフラットにすることもできるので、いろいろなアレンジができることでしょう。リビングエリアはエントランスレベルから一段上がっていて、シューズ収納スペースも確保されているのです。
セカンドシートの後方にはクレサナトイレが標準搭載されたマルチルームが設置されています。これまでフィアットデュカトベースでは、ダヴィンチのみに装備されていたのですが、新たにブルージュにも設置されることになりました。ファミリーでの利用を考えると、マルチルームがあると便利。そんな利便性を追求して採用されたようです。
高さに注目!バンコンのリアに設置された二段のダブルベッド
ブルージュの最大の特徴ともいえるのが、リアの二段ベッドです。ダブルベッドが二段になっているので、その広さは容易に想像できますが、数値で見てみると、上段ベッドのサイズは1930×1600〜1300mmで、大人2名がゆったりと就寝できる広さです。
また、ブルージュの室内高は1880mmもあるので、ベッドエリアの高さにも余裕があります。上部には両サイドにラックが設置されていて、ベッドエリアを圧迫することなく、収納スペースもしっかりと確保。右側はオープンラックで荷物の取り出しもスムーズ。夜中に手を伸ばせば取り出せるので、ブランケットなどを入れておくのに便利です。
下段も上段と同じ向きで寝られるダブルベッドです。ベッドサイズは1790╳1600〜1390mm。高さもしっかりと確保されていて、寝返りも余裕のスペースです。間接照明なども備わっていて、快適に過ごすことができます。プライベート感が強いので、子供たちがよろこんで利用するのではないでしょうか。
リビングルームとの間にマルチルームがあるので、リアベッドエリア全体がある程度のプライベートを確保しているのもポイント。エントランスを開けた時、寝ている人の顔が見えないのは、大切な要素かもしれません。そのマルチルームの壁にはタブレットホルダーが設置されています。二段ベッドの両方に1つずつ設置されていて、横になりながら動画などを鑑賞するのに便利です。
二段ベッドそれぞれに高さを持たせていますが、下段ベッド下には1080×1580×350mm、容積600Lという広大なラゲッジルームが確保されています。家族全員の荷物がしっかりと収納できて、アウトドアギアなどもたくさん積み込むことができます。
キャンピングカーの二段ベッドは乗り降りが大変な時があります。スペースを有効に使えるのは便利なのですが、もう少し使いやすかったら、と感じるモデルも多いのです。そんなユーザー目線で設計されているのが、このリア二段ベッドの作りです。
上の写真はフロント側からベッドエリアに行き、ベッドマットを真上から撮影しています。よくみると、上段と下段のマットが少しずれていることに気づきます。これは、下段のマットを使って上段へ登りやすくするための工夫。ステップを上るように簡単に上段のエリアへアプローチできるのです。
使いやすさを追求した新アイデア満載のデュカトキャンピングカー
ファミリー向けに開発されたブルージュですが、インテリアの上質さは上位モデル譲りです。間接照明がやさしく室内を照らし、特別な空間を演出しています。調度品の仕上がりも製品としての完成度を感じる高いクオリティです。リビングスペースに設置された上部収納もレザーの引き手が取り付けられていたり、カジュアルかつ上品さを感じられる作りです。
マルチルーム側の壁にはハンガーラックが取り付けられていますが、自由にアレンジできるので、絵を飾ったり、自分の部屋のように飾りつけすることも可能になりました。
セカンドシートとマルチルームの間にはセカンドシートバックエリアが設けられています。ちょっとした荷物を置いておくのに便利なスペースで、買い物のアイテムなどを簡単に収納できるようになっています。キッチンエリアも近いので、冷蔵庫へ収納する前の一時的な荷物置き場としても便利です。
セカンドシートバックエリアには引き出し収納があります。上部には荷物をさっと置ける場所として、そして下部分は収納スペースとして利用できるようになっています。エントランスからも近いので、外部電源コードなど、外で使うアイテムの収納にも適しています。
キッチンエリアには大きなガラストップのシンク、電子レンジ、左右両開きの70L冷蔵庫がコンパクトにレイアウトされています。キッチンスペースの奥に設置されているのはマルチスチールボードです。
この位置にスチールボードがあることで、マグネットタイプのハンガーなどを自由な位置に設置できます。家庭用のカトラリーを収納するハンガーやタオル掛けなど、キャンピングカーのキッチンで快適性を向上させることができます。
トイファクトリーの技術力とアイデアを感じるデュカトのニュースタイル
ブルージュにはクールコンプシステムで家庭用エアコンが取り付けられます。取り付け場所はフロント側の天井部分。梁部分にきれいに収まっています。今回から採用した取り付け方法です。車内全体に風を送ることができるので、効率的に室内温度を管理できます。両サイドのカバーのおかげで、エアコンの存在感を感じないのも好印象です。
マルチルームには水が要らないウォーターレストイレのクレサナが標準装備されます。フィルム密閉式で処理も簡単なトイレです。電気でフィルム装填から密閉まで自動で行われて、処理済みの袋が下部のストッカーにたまっていきます。
マルチルームの床には防水パンが排水溝が設置されており、スキーウェアなどを干した際にしずくが落ちても安心できる設計です。アクティブなファミリーが利用することも想定しているのでしょう。
マルチルームにはミラー付きキャビネットが設置されています。ミラー部分を開けると棚があり、洗面具などを収納できるようになっています。その下には小さな棚があり、電源コンセントも設置。電気を使うヘアアイロンなど、しばらく置いておかなければいけないアイテムを使う時に便利です。ちょっとした心づかいを感じる設計といえるでしょう。
フィアットデュカトをベースに家族4人で快適に過ごせるキャンピングカーのブルージュには、広さと機能性が備わっています。ユーザーの使い方をしっかりと考えて作られたレイアウトと装備は多くのファミリーに満足と安心感をもたらしてくれるはずです。
Brugge(ブルージュ)諸元
- ベース車
- フィアットデュカトL3H2
- エンジン
- 2.2Lディーゼル
- 駆動方式
- FF2WD
- 車体サイズ
- 全長5,995mm/全幅2,100mm/全高2,525mm
- 定員
- 乗車定員5人/就寝定員4人
- 価格
- ¥14,740,000(税込)




