
一般社団法人キャンプジャパン・クルマ旅推進協会は、これまでもWEC(6時間耐久レース)とのコラボ「富士スピードウェイイベント」や、太陽の塔でお馴染み大阪・万博記念公園での「カウントダウンイベント」など魅力的なイベントを開催してきましたが、今年はコロナ禍によって大規模なイベント開催が難しい状況。そこで「走る閉鎖空間」であるキャンピングカーの3密回避では有利な特性を生かし、キャンピングカーなど、車中泊が可能な車両、10台前後の編成で2泊3日というコンパクトなツアーイベント「NO密くるま旅」を新たに提案しました。
時間や場所に束縛されるツアーでは、自由気ままな旅を好むキャンピングカーユーザーには不向き。求めたのは「このツアーでないと体験できないコンテンツ」でした。第一弾の「バルちゃんツアーinみなかみ」に続く「ユーチューバーと巡る北の大地」は第二弾、「ユーチューバーと巡る九州朝倉」は第三弾と矢継ぎ早に企画・実施され、アンケート結果からも、評価されたのは「新しい体験」「キャンピングカー乗りの交流」と、正に「新しい遊びの提案」「出会いの場の提供」という当初の狙い通りでした。
目次
バルちゃんツアー in みなかみ

『コロナからの独立』車中泊車で巡る楽しいツアー。自粛の中、一人だけで出かけるのは気が引けるかもしれませんが、しっかりとNO密対策をしたツアーなら、みんなと安全・安心で堂々と出かけられます。

ポーランド生まれのアメリカ育ち、在日20年以上で、FFヒーターのべバスト元社長や日本RV協会国際部の理事を務め、 数十回の ヨーロッパツアー・アフリカツアー・アメリカ一周ツアー5回!・オーストラリアやニュージーランドなど世界中をキャンピングカー で巡る猛者。 コロナ疲れをキャンピングカーオーナーの皆さんと一緒に吹き飛ばしたいと今回のツアーを企画。 もちろん、日本語も ペラペラです(^^)

拠点となったのが、群馬県利根郡みなかみ町にあるTONETOキャンピングフィールド水上素晴らしい自然環境の中、日本では珍しい余裕のオートキャンプスペース。今回は、大型のフルコンも参加していましたが、その駐車も全然、問題にならないスペースが確保できて、文字通りNO密なキャンプが楽しめました。

アルコール消毒、検温チェックは勿論の事、ウエットスーツに着替える更衣室も、ソーシャルディスタンスが考慮されたレイアウトになっていて、説明会も、いくつかのグループに分けて実施するなど徹底したNO密対策がされていました。更には水に濡れる事があるラフティングだからこそ、マスクも防水パックに入れるなどの細かい配慮もされていました。

ここは世界各地から経験豊富で質の高い、優秀なガイドが集まっているので、日本にいながらにしてインターナショナルな雰囲気を味わうことができました。

ノーベル賞作家、川端康成「雪国」執筆の宿「高半旅館」。現在は「雪国の宿高半」と改名されていますが、川端康成が投宿した「霞の間」が当時のまま館内の博物館に保存されていて、他の展示と一緒に見学することができます。

今回のツアーでは、昼はプロのインストラクターが子供たちと遊んでくれたり、夜はアニメ映写会などがあり、その間、大人たちは、ゆっくりと過ごすことができました。これも、通常の、子供の面倒をみながらのくるま旅では不可能な、今回のツアーならではのコンテンツです。

今回は、殆どの食事がツアー側から供給されました。これもコロナ対策の一つですが、その土地の食事を楽しむという目的もありました。朝起きたら食事が用意されていたり、昼間はゴージャスな食事を楽しみ、夜も後片付けが要らない食事と、参加者からも「たまには良いね」と好評でした。
NO密くるま旅ユーチューバーと巡る北の大地

このツアーは、人気ユーチューバーと一緒に巡ることと、ツアー後に制作されるユーチューバーの素敵な動画も売りになっていました。キャンピングカー乗りにとって憧れの北の大地も、これまでとは違う、なかなか体験できない新しい魅力の発掘となりました。

まだ知る人も少ない穴場的ワイナリー。ここでしか買えないワインや、素敵なお庭も特別に案内してくれました。

道民でも、中々、予約が取れないレストラン。仏語で賑やかさを意味する店名の通り、極上の料理で元気を頂きました。

ニセコ連山の高地750mに位置する温泉。皆で、でも、ソーシャルディスタンスを守って、ほっこり温まりました。

羊蹄山をド~ンと目の前に(残念ながら、今回、写真が撮れませんでした)みんなで気軽に手ぶらキャンプ。焚火BBQなど地元の美味しい食材が楽しめます。

北海道洞爺湖サミットが開催されたホテルのフレンチダイニングで洞爺湖を眺めながらのサミットランチ。ツアーでないと来ないかもしれない・・・と参加された方の感想でした。

映画のロケ地にも使われた、畑に囲まれた絶景ビューの車中泊スポット。みんなで自ら、ワイワイと新鮮な野菜を収穫しました。

自分達で収穫した新鮮野菜と北の大地ならではの海鮮BBQ、その翌朝も、ファームのお庭で美味しい朝食を頂きました。

早朝ツアーとして、なんと洞爺湖の湖面に立つというイベントに参加!皆でカヌーに乗って楽しいツーリングです。当日は、天気にも恵まれ、素晴らしい映像と思い出を残すことが出来ました。
NO密くるま旅ユーチューバーと巡る九州朝倉

北の大地に続く第三弾は、一挙に南下して、九州は福岡県の朝倉市です。なぜ?朝倉市かというと、朝倉市は観光名所の宝庫でもあると同時に、平成29年7月の九州北部豪雨被害から復旧中で、現在も復興に取り組んでいる状況だったので、これをツアーの告知と集客で支援しようという目的もありました。

台座を含め28mの高さを誇る観音様で、昇龍観音としては日本一の大きさです。
ここで、皆で今回のツアーの安全祈願をしました。

創業明治42年の養蜂場、世界各国の蜂蜜の販売から、試食、蜂蜜についての説明もして貰えます。コーヒーの花の蜂蜜や、スズメバチ漬けの蜂蜜にはビックリ!

日本最古の実働三連水車、養蜂場から歩いていけます。川の水を高いところにある水田に送り込むために作られたそうです。三連ですから、迫力満点!

城下町秋月を散策します。一見、茶わん蒸しの様ですが、中にお餅が入っていて、昔、お正月にお雑煮として食べたそうですが、今は、観光名物となっているそうです。凄い雨だったのですが、ランチを食べ終えたら、嘘の様に止んでいて、気持ちよく城下町を散策する事ができました。

初日の車中泊は、オリーブのあるオートキャンプ場を貸し切り、近くにあるアジア最大のビール工場のレストランに注文したオードブルと生ビールで乾杯しました。もう、気分は最高です。

明治18年創業ゑびす酒造。「らんびき」の名称は古代ギリシア「アランビック」という単式蒸留器が由来。3年以上貯蔵して十分に熟成した焼酎しか出荷しないという一徹さが、その味にも出ています。

「鰻の刺身」は聞いただけでも驚きですが、至極美味でした。
鰻の血は毒だ?と言われていますから、相当の調理の腕前がないとできません。

江戸時代から約350年の歴史を誇る伝統工芸小石原焼の作品を、先人の古作から現代の窯元の新作まで展示。また、陶芸体験工房や登り窯も併設されています。街散策も楽しい。

当初、河原でお泊りだけの予定でしたが、大雨で被災したホテル泰泉閣救済の為、そこへの宿泊がオプションとして追加されました。利用する事も支援の一つです。

巨峰や人気のシャインマスカットなどがたわわに実り、楽しいぶどう狩りは思い出と共に良いお土産に。
ウィズコロナでのこれからのくるま旅

日本には今回の朝倉市以外にも、知名度がそれほど高くなくても、素晴らしい自然と文化、観光資源のあるエリアが沢山あります。キャンプジャパンは、“新しい遊びの提案”“出会いの場の提供”など、「くるま旅と車中泊文化の創出」を目的としていますが、今後は、その活動から、素晴らしい自然と文化、観光資源を守り地方活性化を支援する事も検討、日本全国からの「今度は、うちのエリアでもツアーをやってほしい」という熱いご要望にもお応えしていくとの事です。