新開発シェルの採用で大きく進化した新型キャブコン「ヴォーンR2B」

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新開発シェルの採用で大きく進化した新型キャブコン「ヴォーンR2B」

軽キャンパーからバンコン、キャブコン、輸入モーターホームまで、様々なラインナップを取りそろえるキャンピングカーの総合ディーラー東和モータース販売。同社のキャブコンヴォーンシリーズが、各部をアップグレードして生まれ変わった。

新開発シェルを採用したヴォーンのニューモデルは、従来車両の設計思想を踏襲しつつ、ビジュアルと使い勝手をより向上させたのが特徴。「新型カムロード+新開発シェル」のほかに、「旧型カムロード+新開発シェル」の組み合わせを選べるのも大きなメリットだ。

今回は、旧型カムロードに新開発シェルを組み合わせたヴォーンR2Bをモデルケースとして、新型の変更点やラインナップ、ヴォーンの魅力について詳しく解説する。

先代カムロードベースも併売

東和モータース販売のヴォーンR2B

前モデルに引き続きベース車両にはカムロードを採用しているが、昨年マイナーチェンジした新型カムロードだけではなく、しばらくの間は旧型カムロードをベースにした車両も併売される。

全車ダブルタイヤ、エンジン&ミッションの刷新、充実の安全装備など、クルマとしての性能を大幅にグレードアップした新型カムロードだが、そのぶん価格が上がってしまうのがデメリット。一部のユーザーからは、「低価格のガソリンモデルが欲しい」「リアダブルタイヤだとタイヤ交換が大変なので、リアシングルタイヤがいい」といった意見も聞かれる。そうした声に応え、新型ヴォーンでは旧型カムロードに新開発シェルを組み合わせたモデルも用意した。

バリエーションは、リアダブルタイヤの新型カムロードベースが2.8Lディーゼルの2WDと4WD、リアシングルタイヤの旧型カムロードベースが2.0Lガソリンの2WD、3.0Lディーゼルの4WDとなる。

新旧ベース車両による価格差は、最大170万円。コストパフォーマンスに優れた旧型カムロードベースか、充実装備の新型カムロードベースか。ニーズによって選べる幅広いラインナップが、新型ヴォーンの魅力のひとつだ。

スタイリッシュな新設計シェル

ヴォーンR2Bのシェル

ニューモデルの最大のポイントは、居住部分に新開発シェルを採用したことだ。サイドとリアは従来と同様のパネル工法を採用するが、パネル単体ではなく家具との組み合わせで強度を持たせる新構造により、内壁のベニヤ板を廃止して軽量化を実現。天井やフロアもすべて新設計のパネル工法に変更され、キャンピングカーに求められる軽量化・断熱性・耐久性のすべてを向上させることに成功した。

ヴォーンR2Bのバンク部

エクステリアは、先代モデルに比べてよりスタイリッシュなデザインへとブラッシュアップされている。サイドボディにはニューデザインのデカールをあしらい、バンク部分のデザインモールを従来の一体式から分割式へと変更することで、存在感のあるスマートなビジュアルを演出した。

ヴォーンR2Bのテールランプ

エクステリアの大きなポイントとなっているのが、洗練されたリアビュー。パッと見、欧州モーターホームのような雰囲気を感じさせるが、それもそのはず。実は新型ヴォーンには、デスレフ社のハイエンドモデル「グローブバス」と同じテールランプが採用されているのだ。

明るく開放的なインテリア

ヴォーンR2Bのダイネット

インテリアは、明るく開放的な前モデルのデザインを踏襲しつつ、各部をブラッシュアップ。従来はベニヤ板のみで構成されていたフロアは、断熱材をFRPでサンドイッチしたパネル方式に変更され、耐久性と耐腐食性を大幅に向上させている。

撮影車両のヴォーンR2Bは、リアエンドに常設2段ベッドを備えたファミリー仕様の定番レイアウト。R2Bのほかに、広々としたリビングエリアが魅力のリアエントランスモデルDCもラインナップされており、家族構成や使い方に合わせてチョイスできる。

ヴォーンR2Bの居室

エントランスドアを開けて室内に足を踏み入れると、開放感にあふれた居住空間が広がる。シートは、モダンなツートンカラーのファブリックでコーディネート。エントランス部分に補助マットをセットすれば、大人数でテーブルを囲んで座れるリビングエリアが完成する。

ヴォーンR2Bのバンクベッド

バンクベッドは、大人3名が就寝可能な1850×1800mmの広々サイズ。新型モデルでは、バンクベッドの高さが100mmほどアップされ、より快適に過ごせる開放的なベッドルームを実現した。小さな子供がいるファミリーでも安心して使用できる、転落防止ネットも標準装備。

ヴォーンR2Bのベッド展開

ダイネットの対面シートを展開すると、大人1名がゆったり就寝できる1800×900mmのベッドスペースに早変わり。

ヴォーンR2Bのリア常設ベッド

リアエンドに常設された2段ベッドが、R2Bレイアウトのアイデンティティ。サイズは1920×800mmで、バンクベッド、ダイネットベッドと合わせて最大6名が就寝できる。

ヴォーンR2Bのキッチン

使い勝手抜群のシンプルなキッチンエリア。シンクには、引き出し式のシャワーフォーセットが装備され、窓から引き出すことで外部シャワーとしても使用可能。旧型カムロードベースは給排水タンクが各19Lのポリタンク式となるが、新型カムロードベースは各60Lの大型ステンレスタンクが標準装備となる。

ヴォーンR2Bのトイレシャワールーム

トイレルームやシャワールーム、物置など、様々な用途で使用できるマルチルーム。扉の内側に新設されたタオルハンガーは、長期使用による扉のソリやゆがみ防止にも役立つ。

欲しい快適装備がすべて標準化

ヴォーンR2Bの電源コントロールパネル

快適装備の充実度も、新型ヴォーンシリーズの大きな魅力だ。人気の装備がすべて標準化されているため、オプションパーツ選びで悩むことなく、快適なキャンピングカーライフを実現できる。

生活電源には、合計345A(115A×3個)のサブバッテリーを搭載。スウェーデンCTEK社の「D250SA」と「SMARTPASS120」を組み合わせた独自の充電システムによって、走行充電の効率を最大限に高め、快適な電化生活をサポートする。

さらに、サブバッテリー充電用のソーラーパネルを従来の200Wから280Wにアップグレード。電気の使用状況やバッテリーの残量をデジタル表示する、バッテリーコンピューターも標準装備される。

ヴォーンR2Bの家庭用エアコン

家庭用エアコンや電子レンジもすべて標準装備。大容量サブバッテリー+高効率充電システムによって、消費電力の大きな家電も安心して使用できる。

ヴォーンR2Bの電子レンジ ヴォーンR2Bの冷蔵庫

冷蔵庫は、従来の65Lタイプから大容量の70Lタイプへとアップグレード。扉は、ダイネット側からもリアベッドからもアクセスが可能な両開き式となる。

ヴォーンR2Bのルーフベント

ルーフベントは、雨の日でも使用できるマックスファンを標準装備。リモコンタイプなので、ダイネットシートに座ったままでも操作が可能だ。

ヴォーンR2Bの全景

新型・旧型カムロードの両ベースを選べる多彩なラインナップ、軽量化と優れた耐久性・断熱性を実現した新設計シェル、欧州モーターホームを彷彿とさせる洗練のエクステリアデザイン、安心して電気を使える先進の生活電源システム、そして充実の快適装備……。

キャンピングカーに求められるあらゆる要素を備えた、東和モータースの新型ヴォーン。どこにも死角が見当たらない、最先端の国産キャブコンだ。

ヴォーンR2B諸元

ベース車両
トヨタカムロード
エンジン
2Lガソリン/3Lディーゼルターボ
駆動方式
ガソリン(2WD)/ディーゼルターボ(2WD/4WD)
車体サイズ
全長4,990mm/全幅2,100mm/全高2,860mm
定員
乗車定員7名(4WD車は6名乗車)/就寝定員6名
価格
旧型カムロードベース ¥7,480,000(税込)~
新型カムロードベース ¥9,180,000(税込)~
WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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