
毎年、キャンピングカーを使ったスタンプラリーが開催されているのをご存じですか? キャンピングカーユーザーにはおなじみの「くるま旅クラブ」が主催するジャパンキャンピングカーラリーです。2025年の開催エリアは東北でした。
イベントの目的は「地方の観光促進、地域活性化、キャンピングカー文化の発展、くるま旅クラブ会員への未開の地の旅の促進、キャンピングカー愛好者のネットワーク拡大」とホームページに記載されています。
今回は301か所のポイントや協力施設を巡ってスタンプを集め、ゴール時のポイントを競います。協力施設を利用すると追加ポイントが付与される仕組みです。
毎年楽しみにしている人も多く、約半数がリピート参加だそうです。「キャンピングカーがないと参加できない」と思う人もいるかもしれませんが、実はレンタルキャンピングカーでも参加できるのです。
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ゴール近くのレンタルキャンピングカーを借りてラリーに参加
「くるま旅クラブ会員」であることが参加条件になりますが、キャンピングカーを持っていなくてもスタンダード会員で入会できます。会員になれたら6月ごろから始まる募集にエントリーし、10月1日のラリースタートから自由なペースで東北を巡ります。
今回はレンタカーで参加することにしました。ゴール前日に山形のVANTECHでキャンピングカーをレンタルし、新幹線で山形入り。駅までスタッフに迎えに来てもらい、ゴールを目指す旅がスタートしました。
事前に別のクルマでポイントを巡り、最後だけキャンピングカーでゴールする参加方法も可能です。ゴールは岩手県西和賀町だったため距離があり、途中のRVパークに立ち寄ってゆっくり進むことにしました。
RVパークには他のキャンピングカーも宿泊していて、みなさん、ジャパンキャンピングカーラリーに参加している、とのことでした。そして、翌朝起きてみると、他のキャンピングカーはすでにスタート。最終日もポイントを稼ぐために、早めに行動されたようです。
地元の名産やグルメを楽しみながらポイントを集める
スタンプラリーということでポイント獲得は必要ですが、順位は気にしていませんでした。ポイント地点には観光地が多く設定されており、巡っているだけで自然と旅を楽しめます。ご当地グルメを食べたり土産を購入したりしているうちに、「ラリーに参加している」というより観光ドライブをしている気分に。気づけば旅を満喫していました。
クルマでアプローチできないポイントでは、近くの公共駐車場にキャンピングカーを停めて、歩かなければいけません。そんなに長時間の徒歩が必要ではなく、ちょっとした散歩程度。このようなポイント設定も多く、気分転換にもなります。ペットなどがいれば、お散歩コースとしてちょうどいいかもしれません。
そして、なんといっても東北の自然を満喫できたのも印象的でした。紅葉の素晴らしい景色をバックに写真をパチリ。ゴールへ向けてステアリングを握り、いつのまにかポイントのことも忘れて夢中で走っていました。
東北を巡っていたキャンピングカーが集結するゴールの日
10月1日にスタートしたラリーは11月1日がゴール。1か月の間、東北各地を走ったキャンピングカーが設定時間に合わせて続々とゴール地点へ集結します。長旅を終えた参加者にとって、ゲートが見えた瞬間は特別なものだったでしょう。
ゲートを通過すると完走記念の写真撮影があります。私は2日間しか参加していませんでしたが、完走の証として写真を撮ってもらいました。同じように「ゴールのみ参加」のグループもいたようです。
今回はデジタルポイントが導入され、スマホの専用サイトでGPS判定によるポイント獲得が可能になっていました。ポイント獲得時間も細かく設定されており、マナー向上にもつながっているようです。
おもてなしで参加者を労うアットホームな雰囲気に
ゴールイベントには143台・262名が参加。新規とリピートがほぼ半々で、中には3年連続参加の強者も。開催地が毎年変わるため連続参加は難しいものの、それでも参加したくなる魅力があるようです。
受付では参加賞が配られ、オリジナルTシャツをはじめさまざまなアイテムが入っていました。参加費はキャンピングカー1台+ドライバー1名で16,500円(デジタル)または17,600円(紙)、同行者(高校生以上)は1名3,300円。ゴールの宿泊費も含まれており、多くがゴールイベントに参加するようです。
会場は岩手県西和賀町の「志賀来ドーム」。人工芝が広がる全天候型ドームで、地元の太鼓演奏が参加者を迎えてくれました。地域に歓迎されている温かさが伝わってきます。
ジャパンキャンピングカーラリーが地域創生のきっかけになる
志賀来ドームには地元企業の出展も多く、西和賀町の名産が並びます。ショップの方に話を聞くと、「こんな場所にたくさんのキャンピングカーが集まってくれたことに驚いています」と、その活況に驚いている様子です。
西和賀町長の内記和彦氏も登場。前回のラリーを視察し、地域に眠る観光資源を活かすため、ジャパンキャンピングカーラリーの取り組みに興味を持ち、このラリーを誘致したとのことです。
ゴールイベントの翌日には「西和賀町スタンプラリー」が開催され、ラリー参加者は無料で参加できるようになっていました。さらにもう1泊したい人への車中泊場所提供など、至れり尽くせりのおもてなしです。
協賛企業はYUDAミルク、新日本海フェリー、東京九州フェリー、津軽海峡フェリー。おそらくフェリーを使っての参加者も多かったのではないでしょうか。湯田ミルクは西和賀町の企業で、もっちりとしていてすっきりとした後味で関東でも人気の湯田ヨーグルトは翌日の朝食に提供されていました。
ラリーのゴール会場へ集まったのは同じ旅を体験してきた仲間たち
ゴール後は表彰式や交流が行われ、くるま旅クラブ代表の髙橋宣行氏も参加。くるま旅の促進と愛好者のネットワーク拡大を目的としたこのイベントは、西和賀町との協力で地域創生へも歩みを進めています。
200名を超える参加者が乾杯すると、会場は和やかなムードに。「これは地元のお菓子なんです」と話しながら差し入れがあったり、ポイント巡りの思い出を語り合ったりと、全国各地から集まった参加者の交流があり、最後までラリーの空気に包まれていました。
初参加の人の中には一人で座っている姿も見られましたが、周りが積極的に声をかけて輪に入れている様子も印象的でした。同じ旅を体験した者同士だからこそ、すぐに仲間になれるのでしょう。ドームを後にする頃には、皆が次の再会を約束していました。
スタンプラリーというクルマのアクティビティを越え、地域と旅人をつなぐイベントへと成長したジャパンキャンピングカーラリー。西和賀町の夜は、その魅力に満ちていました。




