新開発リチウムイオン電池搭載!ビンテージ風インテリアの「オーロラ・エクスクルーシブ・アーチザン」

キャンピングカー紹介
, , , , , ,

新開発リチウムイオン電池搭載!ビンテージ風インテリアの「オーロラ・エクスクルーシブ・アーチザン」

ハイエースなどのバンをキャンピングカーにしたバンコンは、近年、大型キャンピングカーと変わらない装備で、快適性を高めたモデルが目立ってきました。最近のトレンドは家庭用エアコンの搭載で、あの大きな室外機を、限られたバンのスペースに収納する技術も高められてきています。

エアコンが搭載されることで、電源システムの強化も必須となり、各社はシステムのバージョンアップに余念がありません。なかにはシリーズのすべてのモデルにリチウムイオンバッテリーを標準搭載など、ユーザーの声に応えるラインアップをそろえるメーカーも出てきました。

そのなかの1つであるケイワークスでは、業界でもいち早く、オーロラシリーズにリチウムイオンバッテリーを標準搭載しました。独自で開発したバッテリーを搭載することで、大きな電気容量を確保するとともに、レイアウトの自由度を高める結果を生んでいます。

そして、その設備は常に進化を遂げていて、今回、オーロラシリーズアーチザンの装備が新しくなったそうです。その真相を確認するために東京キャンピングカーショー2024の会場へ足を運んでみました。

ハイエースキャンピングカーのフラッグシップモデル「アーチザン」

アーチザンの室内

ケイワークスではハイエースやキャラバンをベース車両にしたオーロラシリーズが展開されています。そのなかでフラッグシップといえるのが、エクスクルーシブ・アーチザンです。シックなインテリアが特徴的で、職人の手作りによって生み出された家具が上質な空間を作り出しています。さらに、柔らかい照明がくつろぎの空間を生み出します。

ベース車両はハイエースの標準ボディとワイドミドルルーフの2つに対応していて、サイズによって若干の違いがありますが、基本的な作りは同じです。インテリア全体がクラシカルな雰囲気のビンテージスタイル。シート生地はレザー調のファブリックが採用されています。カウンタートップには無垢木材が使われており、高級家具のような質感です。

シートをアレンジすることで、フルフラットのベッドを展開できるとともに、テーブルを挟んだ広々としたリビングスペースも展開できるようになっています。

アーチザンのキャビネット

キャビネットにはさまざまな設備が収納されています。左側のキャビネットには、標準装備の電子レンジ、冷蔵庫、シャワーなどが組み込まれています。足元を照らす間接照明なども設置されていて、すべてがこのスペースにまとまっている印象です。

カウンタートップ部分にはメタルのプレートが回りに取り付けられていて、デザイン的なアクセントに。冷蔵庫も家具と合わせて表面の模様が統一されているのが分かります。リアウインドー部分はウッドのウォールでカバーされ、直線的なモダンデザインのテクスチャーで仕上げられています。

アーチザンのスイッチ各種

スイッチ類はスライドドアのエントランス部分にまとめられています。各種スイッチ、コンセント、照明の調光用コントローラーなどがあり、車内・車外、どこからでも使い易い位置です。また、リアでくつろいでいる時、このスイッチ類が直接見えない、というのも車内をすっきりと見せる効果を発揮しているのかもしれません。

軽量化されたポップアップルーフが快適性を向上させる

アーチザンのポップアップルーフ

ケイワークスの上質なキャンピングカーをさらに快適にするのがポップアップルーフです。今回、このポップアップルーフがリニューアルされていました。ポップアップルーフを立ち上げると、大開口部ルーフのおかげで、室内は開放感にあふれます。

大人でも立って移動できるスペースは快適です。着替えなどをする時には効果を発揮します。上の写真ではそのままスペースが広がっていますが、パネルを設置することでベッド利用も可能です。ベッドサイズは1000╳1800㎜もあり、大人2人が余裕で寝られます。

アーチザンの側面

リニューアルされたポップアップルーフは、クルマのシルエットをそのまま活かしたデザインとなっています。フロントルーフからの立ち上がりも少なく、クルマの全高に大きな変化はなく、すっきりとした印象です。

窓部分は二重構造になっていて、メッシュで風を取り込むことも可能。3面に大きく開くので、開放的な空間を作り出してくれます。テント生地は樹脂コーティングが施されていて、耐水性と防カビ性能のある仕様です。

アルミニウム、スチール、AES樹脂で構成されたポップアップルーフ

新しいポップアップルーフは、アルミニウム、スチール、AES樹脂で構成されています強度を保ちながら、軽量化されているのが特徴です。サイドフレーム、ルーフトップにアルミニウムを使うことで、ボディ上部の重量を軽量化でき、走行安定性も生みました。

ルーフ部分はアルマイト処理と焼付塗装のおかげで、耐食性、耐摩耗性、防錆効果を発揮しています。カラーは樹脂材のようなマット系で仕上げられていて、タフな印象のデザインが完成しました。

サイドパネルで家庭用エアコンを搭載可能に

アーチザンのダイキンエアコン(オプション)

このモデルにはクーラーが標準装備されています。写真のダイキンエアコンはオプション設定になりますが、インテリアと調和して、ベストな組み合わせといえるかもしれません。カラーリングも絶妙で、車内で存在感を感じることはありません。

オーロラ・エクスクルーシブ・アーチザンのロゴ

家庭用エアコンを取り付けるにはエクステンションボックスを使います。右側リアウインドー部分を広くして、そのスペースにエアコンを設置します。このエクステンションボックスも、スタイリッシュなデザインで、エクステリアデザインとよく馴染んでいます。

インテリアに馴染むクーラー

室外機も組み込まれているのですが、その存在も忘れてしまうほどです。配管は右キャビネット内部を通して下部に抜けています。ホース類の見え方も最小限にして、インテリアの雰囲気を崩さないように工夫されていました。

進化した新しいリチウムイオンバッテリーシステムを搭載

リチウムイオンバッテリー「宮神」

ケイワークスのオーロラシリーズはリチウムイオンバッテリーが標準搭載されています。このエクスクルーシブ・アーチザンにも540Ahのリチウムイオンバッテリーが搭載されました。これまでにも、ケイワークス独自のバッテリーを採用してきましたが、今回、新しいバッテリーが採用されることになりました。

宮神と名付けられたリチウムイオンバッテリーはキャンピングカー専用として開発されたそうです。バッテリー容量は105Ahと180Ahの2種類。高温の環境でも安全に作動するリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用しています。

リチウムイオンバッテリー「宮神」の端子部分

端子部分が特徴的な形状をしていて、ロック式を採用していました。これは、走行時の振動で端子が緩むことによる車両火災などのリスクを軽減してくれます。サイドにロックレバーが取り付けられていて、しっかりと固定され、普段の走行では緩むことはありません。

リチウムイオンバッテリー「宮神」の設計

そして、特徴的なのがその形状です。薄型コンパクト設計で、シート下などのスペースに収まるように設計されました。車内空間を最大限に活かすことができるのです。エクスクルーシブ・アーチザンのシート下にもぴたりと収まっていました。180Ahを3機搭載して、空いたスペースにインバーターなどの装置を設置しています。

耐久性も高く、条件によって変動はありますが、繰り返し充電が2000回以上もできるといいます。最長10年使用できるということなので、長期的なメンテナンスのことを考えても利点の多いシステムになります。

ケイワークスのバンコンでフラッグシップとなるオーロラ・エクスクルーシブ・アーチザン。クラシカルな落ち着いた雰囲気のインテリアと強力な電源システムによって生み出される快適な空間、その2つを同時に楽しめるぜいたくなキャンピングカーです。妥協のない探究心によって生まれた高級バンコンといえるのではないでしょうか。

WRITER PROFILE
渡辺圭史
渡辺圭史(わたなべ・けいし)

1971年東京生まれ。アウトドア好きな編集者、そして、算数が好きだったライター。アウトドア用品メーカー、出版社を経て、キャンピングカー専門誌編集長に。現在はフリーとして、いろいろなメディアにて執筆中。アウトドアをキーワードに、より楽しいライフスタイルを求めてゆるりと奮闘中。最近気になっているワードは、旅、ミニマリスト、車中泊。趣味はコンパクトな旅とモノづくり。

キャンピングカーライター一覧へ

キャンピングカー紹介
, , , , , ,

ケイワークス:キャンピングカーのある暮らし
ケイワークス:キャンピングカーのある暮らし
レンタルキャンピングカーネット