話題のディーラー発キャンパー「アルトピアーノ」に乗ってみた!

キャンピングカー紹介
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トヨタカローラ横浜・ネッツトヨタ横浜・ネッツトヨタ湘南の3社で販売されている特別仕様車「アルトピアーノ」は、ライトエースバンをベースにしたライトキャンパー。本格的なキャンピングカーとは一線を画すシンプルな車中泊仕様だが、「ディーラーで買えるキャンパー」という安心感、ファーストカーとしても使えるサイズ、246万1320円~(税込)というお手頃価格など、様々な魅力で注目を集めている。

今回は、バンコン・キャブコンで約1,000泊の車中泊経験を持つキャンピングカーライターの岩田氏に、1泊2日で「アルトピアーノ」を体験してもらった。あらゆるカテゴリーのキャンピングカーを知り尽くした専門家は、ディーラー発の注目キャンパーをどう評価するのか!?

まずはスタイルをチェック!

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「アルトピアーノ」の第一印象はいかがですか?

【岩田】エクステリアは、「ポップでかわいらしい」印象ですね。抜群に効いているのが、純正ホワイトをベースにボディの下をグルッと1周彩ったツートンカラー。このカラーリングが、「特別仕様のキャンパー」であることを示すアイデンティティになっています。ホワイトやシルバーの単色だと商用車のイメージが強くなりますが、ポップなツートンカラーでバンの野暮ったさは見事に払拭されていますね。

バンベースらしく1,900mmと全高こそ高いものの、全長4,045mm×全幅1,665mmのボディは、小型ハイブリッドカーのアクアよりも小さいコンパクトサイズ。「キャンパー仕様」と言ってもとくに構えることなく、狭い道もスイスイ走れ、自走式立体駐車場やコインパーキングにも問題なく駐車できます。普段はファーストカーとして使用して、休日はアウトドアレジャーや車中泊の旅を楽しむ。そんな風に様々な用途に活用できるのも、「大き過ぎず、小さ過ぎない」絶妙なサイズ感があってこそです。

気になる「走り」はどうなの!?

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実際に乗ってみて「アルトピアーノ」の走りはどうでしたか?

【岩田】まず感じたのが、低いフロアによる乗降性の良さですね。キャンピングカーのベース車としてポピュラーなハイエースなどの1BOX車やトラックは、フロントシートの位置が高く、アシストグリップをつかんで「よっこいしょ」と体を持ち上げて乗り込む感じなので、年配のユーザーには少しキツイんです。それに比べて「アルトピアーノ」はフロアが低くて乗り降りがスムーズにできるので、ミニバンなどの普通乗用車から乗り換えても大きな違和感はないと思います。

走行性能に関しては、至って「普通」に走りますね。この「普通」というのが実はポイントで、重量のあるキャンピングカーで「普通に走る」と評価できるクルマは意外と少ないんです。「アルトピアーノ」は装備がシンプルでそこまでの重量増はないので、乗り味はベース車であるライトエースバンと変わらないですね。

エンジンは1.5リッターですが、パワーは必要十分。街中では加速にかったるさを感じる場面もありますが、高速クルージングは快適です。重心が低いので直進安定性も高く、過剰なロールがないためコーナリングもスムーズ。ベースがバンなのでリヤの突き上げが多少大きいこと、ストップ&ゴーの多い街中で加速が鈍いこと、少し不満を感じるのはその2点くらいですね。

走行性能はかなり満足できるレベルということですね。

【岩田】もちろん、ベースが商用車ですから、普通乗用車と同じというわけにはいかないですよ。例えば、高級ミニバンと比較したら、乗り心地は悪いし、動力性能や静粛性が劣っているのも当たり前。あくまでも、キャンピングカーとしては、十分よく走るクルマだという話です。走行性能や乗り心地に対する感じ方は、人それぞれ。このクルマを選ぶのはキャンピングカーや商用車に乗った経験のない人がほとんどでしょうから、購入前に試乗をして走りや乗り心地を体感してみるのがベターだと思います。

車内の使い勝手をチェック!

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車内レイアウトについての感想は?

【岩田】シンプルでいいと思いますよ。コンパクトなクルマに装備を詰め込むと、車内空間は狭くなる一方ですから。その点「アルトピアーノ」の内装は、「ライトな車中泊仕様車である」という割り切りがいいですよね。2列目にREVOシートを組み合わせているので、移動中は前向きに5人乗車できて、シートをアレンジすればダイネットにもなるし、ベッドにもなる。シンプルな内装ですが、キャンパーならではの実用性はしっかり確保されていますね。

リヤに土足で上がれるのも気に入った点です。通常のクルマでは当たり前のことですが、キャンピングカーの場合、リヤスペースは居住空間としての要素が強いので、基本的に家と同じように靴を脱いで車内に上がるのが前提なんです。キャンピングカーは装備が本格的になるほど「家」の要素が強くなりますが、「アルトピアーノ」は、基本は普通のクルマで、そこに「寝られる」「くつろげる」というキャンパー的な付加価値をプラスしたモデル。クルマとしてラフに使い倒せる感覚がいいですね。

お勧めのオプション装備は?

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岩田さんの経験から、「これは必要」と感じるお勧めのオプション装備はありますか?

【岩田】個人的に絶対付けたいのは、生活電源としてのサブバッテリー、バッテリーの電気をAC100Vに変換するインバーター、天井のLED照明がセットになった「基本電源ユニット」ですね。車内のコンセントを使用して、スマホやタブレット、ノートPC、カメラのバッテリーなども充電できるし、スイッチ一つでLED照明が車内を明るく照らし出してくれます。サブバッテリーの容量には限りがありますが、それでも「車内で電気が使える」というメリットは非常に大きい。このオプション装備を追加するだけで、使い勝手は劇的にグレードアップすると思いますよ。

意外と見落としがちですが、キャンパーとして活用するなら、遮光スクリーンと網戸も必須ですね。車中泊をする際に窓の目隠しがないと、街灯の明かりや通行人が気になって落ち着けないんです。オプションの遮光スクリーンは、すべての窓にピッタリはまるサイズになっていて、吸盤で取り付けも簡単。これを装着するだけで車内のプライベート感がグッと高まるし、断熱性も大幅に向上します。夏場に車中泊をするなら、車内の換気用に網戸もマストですね。

アルトピアーノで車中泊体験!

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軽キャンパー、バンコン、キャブコン、輸入モーターホームまで、ありとあらゆるキャンピングカーでの車中泊経験を持つ岩田さんですが、今回アルトピアーノで実際に1泊してみてどんな感想を持ちましたか?

【岩田】リヤスペースに乗り込んでスライドドアを閉め、天井に設置されたLED照明のスイッチを入れると、そこは完全なプライベート空間。どんなキャンピングカーでも同じですが、クルマで生活するという「非日常感」にワクワクする瞬間ですね。

「アルトピアーノ」の車内は、1人で使うには申し分ない広さです。以前バンコンタイプの軽キャンパーで連泊したことがありますが、それと比べてだいぶ空間にゆとりがありますね。今回は1人での使用でしたが、夫婦2人で横になってテレビを観たり、読書をしたりして過ごすにも十分な広さだと思いますよ。

車内で電気が使えるメリットも大きいです。天井のLED照明も、リヤの居住空間全体を照らし出すのに十分な光量。万が一を考えてヘッドランプを持参しましたが、その出番はなく、備え付けの照明だけで就寝までの時間を快適に過ごせました。それと、意外に便利だったのが、サイド&リヤに装備されたコの字型のカウンターテーブル。車中泊をする際、スマホやカメラ、飲み物、耳栓、文庫本、懐中電灯、メガネ、腕時計など、小物が想像以上に多いんです。それらをポンと置いておける場所があるのは、非常にありがたいですね。

車中泊で最大のポイントとなるベッドの広さはどうでしたか?

「アルトピアーノ」は、就寝定員2名を想定していますので、ベッドスペースは1人なら十分すぎる広さです。おかげで、寝返りを打ったり、斜めに寝てみたりと、広々としたスペースをぜいたくに使って快適に就寝できました。サイドの家具で足元は多少狭くなっているものの、仲の良い夫婦2人なら問題なく就寝できるレベル。ファミリーの場合、子供が小さければ川の字で寝ることも可能かもしれませんが、子供の成長に伴って確実に窮屈になるでしょうね。その時は、キャンプ場でテントを張ったり、ルーフテントを使用するなどの工夫をすれば、それもまた楽しい思い出になると思います。

マニア向けではなく、一般の人が「手軽」に楽しめるキャンピングカー!

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今回1泊2日で「アルトピアーノ」を体験してもらいましたが、トータルでの感想を聞かせてください。

【岩田】価格、サイズ感、装備、居住性のバランスが取れたモデルだと感じました。本格的なキャンピングカーは、価格も高いし、サイズも大きいし、それなりの運転技術や専門知識も必要となる。だから、多くの人に敷居が高いと思われがちですが、「アルトピアーノ」はトヨタディーラーで買えるし、初心者でも運転しやすいコンパクトサイズだし、価格も200万円台半ばとキャンピングカーとしては格安。キャンピングカーの入門モデルとして、非常に魅力的な要素が詰まった1台ですね。

もちろん、装備や居住性では本格的なキャンピングカーにかないませんが、「アルトピアーノ」はシンプル&コンパクトだからこそいいんです。平日は、普段の足、仕事の足としてクルマをフル活用して、休日はキャンプや釣りなどのアウトドアレジャーや車中泊の旅を思いっきり楽しむ。フットワークの軽さを活かせば、アイデア次第で使い方は無限大です。

「アルトピアーノ」は、初心者でも気軽にキャンピングカーの魅力を味わえる1台。「キャンピングカーには興味があるけど価格が高い」「大きいキャンピングカーは運転が不安だし、普段使いができない」。そんな風に思っている人に、ぜひお勧めしたいですね。

キャンパーアルトピアーノ諸元

ベース車両
トヨタライトエースバン
エンジン
1,495L(ガソリン)
ミッション
AT/MT
駆動方式
2WD/4WD
車体寸法
全長4,045mm/全幅1,665mm/全高1,900mm
定員
乗車定員5名/就寝定員2名
価格
¥2,461,320~(税込)(2019年3月に価格改定)
お問い合わせ先
ネッツトヨタ横浜株式会社
〒221-0052 神奈川県横浜市神奈川区栄町1-16
アルトピアーノホームページ
WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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