
今年のジャパンキャンピングカーショー2026で、バンテックから待望のいすゞ・トラヴィオベースのキャブコン2台がデビューした。新型コルドリーブスに関しては以前の記事で紹介したが、今回スポットを当てるのはアストラーレ トリアス480 トラヴィオモデル。普通免許で誰でも乗れて高速巡行も安心してこなせる、機動性・走行安定性・快適性を追求したスタイリッシュなキャブコンだ。
ベース車にいすゞ・トラヴィオを採用
最大のポイントは、ベース車両にいすゞが提供するキャンピングカー専用シャシー・トラヴィオを採用していることだ。既存のベース車と比べると、トラヴィオはクルマの基本性能において多くの優位性を持つ。バンテックは、2025年のジャパンキャンピングカーショーでトラヴィオを単体展示して、多くのキャンピングカーファンの注目と期待を集めたが、今年のショーでは満を持してトラヴィオベースのキャブコン2台を初公開。それが、新型コルドリーブスと、ここで紹介するアストラーレ・トリアス480トラヴィオモデルだ。
トラヴィオベースの大きな魅力は、AT限定普通自動車免許で運転できること。車両総重量3.5tを超えるカムロードベースのキャブコンは、準中型免許が必要(2017年3月12日以降の免許取得者)となるが、軽量なトラヴィオベースなら誰でも気軽にクルマ旅を楽しめる。パワートレインは、120馬力の1.9ℓディーゼルエンジン+6速AT。スペックだけを見るとキャブコンにはパワー不足のようにも思えるが、最大トルクはカムロードのディーゼルエンジンを上回る320N・m。低速からスムーズに立ち上がるトルク特性で、街中でも高速道路でも走りは非常に軽快だ。
ブラインドスポットモニター、プリクラッシュブレーキ、車間距離警報、誤発進抑制機能、車線逸脱警報、ふらつき警報など、先進安全機能の充実度もキャブコンのベース車両の中では群を抜いている。足回りや電装系には、専用テーパーリーフサスペンション、リアスタビライザー、150Aジェネレーターなどの専用パーツが装備され、快適な乗り心地と安心・安全な走りを実現する。
走行安定性を高める空力デザイン
ボディは全長4900mm×全幅1960mm×全高2700mmで、このクラスのキャブコンとしては比較的コンパクトなサイズ感だ。最小回転半径4.4mの取り回し性と相まって、観光地の狭い道路や混雑した市街地でもノーストレスで運転できる。新開発サブフレームによる低重心化で、従来モデルと同等の強度と室内高を確保しながら、全高をキャブコンとしては低めの2700mmに抑えたのもこだわりだ。
トリアスシリーズのアイデンティティである空力デザインは、トラヴィオモデルにも踏襲されている。バンクからルーフ、サイドボトム、リアバンパー、リアスポイラーまで、シャープなラインと滑らかな曲線を駆使して空力を最適化。低重心設計&低い全高との相乗効果で、従来キャブコンの弱点だった走行安定性や横風の耐性を大幅に向上している。
ボディ後部には、スポーティなリアスポイラー(オプション)を装備する。
リアバンパー下部には、アグレッシブなディフューザーデザインを採用。バンパーはスライド式になっており、内部にはフタ付きの収納庫が2つ装備されている。
明るく開放的な空間に快適装備を集約
室内のレイアウトやデザインは、カムロードベースのトリアス480から踏襲され、コンパクトなボディからは想像もできないほどの、明るく開放的な空間を実現している。フロント上部にバンクベッド、センターに横向き二の字の対面ダイネット、後部にキッチンと幅広い用途で使えるマルチスペースを配した個性的なレイアウトだ。
キャブコンでは後ろ向きのセカンドシートと前向きのサードシートで対面ダイネットを構成するのが一般的だが、トリアス480はユニークな横向き二の字シートを採用している。空間の仕切りがないため圧倒的な開放感を実現でき、走行中に前席と後席でコミュニケーションも取りやすい。
ダイネット後部の左手には、ガラスカバー付きシンクを備えたキッチンを配置。シンク用の水タンクは、旅先でも給水・排水しやすい20ℓポリタンク式を採用する。
キッチンの対面に配した家具には、電子レンジと60ℓ冷蔵庫をすっきりとビルトイン。左手には、クローゼットが完備されている。
最後部には、2段ベッド・対面シート・トイレルーム・カーゴスペースなど、様々な用途で使えるモジュール式のマルチスペースを装備。スライド式の扉を閉めれば、リアスペースが完全なプライベート空間になる。
スライド式バンクベッドは、大人1人(子供2人)分の就寝空間。上部のスカイビューウィンドーで、明るく開放的な空間を生み出した。
ダイネットの通路部分にマットを設置すれば、リラックスして就寝できる広々としたフロアベッドになる。
エントランス上部には、家庭用のルームエアコンをセット。生活電源には6000Whのリチウムイオンバッテリーユニット・イリスを搭載し、暑い夏でも快適な車内生活を実現できる。
キャブコン初心者でも運転しやすい「コンパクトボディ」、空力デザインと低重心設計がもたらす「優れた走行安定性」、6000Whリチウムシステム、家庭用エアコン、FFヒーター、マックスファン、60ℓ冷蔵庫、電子レンジなどの「充実した快適装備」。トリアス480が持つそれらの魅力と、いすゞ・トラヴィオのクルマとしての優位性を融合することで、キャブコンの新時代を予感させるハイレベルな1台に仕上がった。
アストラーレ トリアス480 トラヴィオモデル諸元
- ベース車
- いすゞ トラヴィオ
- エンジン
- ディーゼル1.9ℓ
- 駆動方式
- 2WD
- 車体サイズ
- 全長4,900mm/全幅1,960mm/全高2,700mm
- 定員
- 乗車定員6人/就寝定員4人
- 価格
- 1,067万円~



