中古キャンピングカー購入のポイント

キャンピングカーの選び方
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「キャンピングカーが欲しいけど、新車は高くて手が出ない……」。そうした理由で、中古キャンピングカーを検討する人も多いことだろう。
中古キャンピングカーのメリットは、新車よりも車両価格が安く、好みのオプションパーツが装備されている場合、さらにお得感が増すこと。新車では納車まで半年~1年待ちのケースもあるが、中古車の場合は納車が早いこと、などがある。

しかし、それらのメリットも、希望のモデル、希望の条件のクルマに出会えればの話。中古市場に出回る台数が少ないため理想のクルマを探すのが難しい、ベース車両部分と架装部分の両方に故障や不具合のリスクがあるなど、中古キャンピングカーには少なからずデメリットも存在する。

中古車購入のポイントは、タイミングを逃さないこと!

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普通乗用車と違って市場に出回る台数が少なく、1台1台仕様の異なるキャンピングカー。それだけに、中古で100%希望通りのキャンピングカーを探すのは、至難の業といえる。満足のいく中古車購入を実現するには、「タイミングを逃さない」ことがもっとも重要だ。

中古キャンピングカーとの出会いは、タイミングがすべて。自分の理想とする車両が1日後に出てくるかもしれないし、1年経っても出てこないかもしれない。しかも、市場に出回る台数が少ないだけに、条件の良い中古車は競争率が高い。中古キャンピングカーを扱っているショップのホームページや店頭で、理想に近い中古車を発見したら、できるだけ早く購入を検討~決断するのがポイントだ。

どのお店にも購入候補の車両がない場合は、中古キャンピングカー販売店のホームページやブログで中古車の新着情報を毎日チェックする。根気よく新着情報をチェックして、条件に合うクルマが出てきたら即決断。理想の中古キャンピングカーをゲットできるかどうかは、日々の情報収集力と、タイミングを逃さない決断力にかかっている。

中古キャンピングカーは購入店選びがキモ!

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キャンピングカーは、ベース車両にキャンパー架装を施した特殊なクルマ。そのため、中古車を購入する場合は、購入後のアフターサービスを考慮してお店を選ぶのが重要だ。

一般的な中古車販売店でたまたま下取りに出た中古キャンピングカーが販売されていることもあるが、こうしたお店ではキャンパー架装部分に不具合があったときに修理に対応できないケースも多い。クルマの購入店とは別に修理やメンテナンスの面倒を見てくれるお店があればいいが、そうした当てのない初心者は、キャンピングカーについて熟知したプロショップ(キャンピングカー専門店)で購入するのが安心だ。

購入時は、車両自体のチェックだけではなく、メンテナンスや車検、キャンパー架装部の修理に対応してもらえるか、保証が付いている場合はその内容など、購入後のサービスについてもしっかり確認しておくこと。中古キャンピングカーは「買って終わり」ではなく、「購入後にちゃんと面倒を見てもらえるか」がもっとも大切なのだ。

ベース車両と架装部分の両方をチェック!

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「クルマ」と「家」の両方の要素をそなえたキャンピングカーの中古車は、普通乗用車の中古車よりもさらに入念なチェックが必要となる。

架装部分でもっとも注意したいのが、雨漏りと水回り。装備品のほとんどは不具合があってもパーツ交換だけで修理できるが、雨漏りをしていたり、キッチン回りの水漏れで家具が腐食していたりすると、修理が大がかりになって工賃も跳ね上がる。天井や窓回りに雨漏りの染みがないか、ボイラーや水タンク周辺に染みや腐りがないか、事前にしっかりとチェックしておこう。また、照明や電気系などのキャンパー装備も、可能な限り実際に作動して不具合がないかを確認するのがベターだ。

ベース車両部分では、エンジン・ミッション・足回りに不具合がないかをチェックしておきたい。可能であれば試乗させてもらい、エンジンや足回りから異常な振動や異音がないか、ミッションのつながりがスムーズかなど、クルマとしての基本的な部分をしっかりチェックしておこう。

価格が安い低年式・過走行車は購入後が勝負!

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中古車のニーズが高いキャンピングカーの場合、普通車ではあまり見られないような低年式車や過走行車も市場に出回っている。そうしたクルマは安く販売されているが、車両価格だけを見て飛びつくと後で後悔するハメになることも……。

低年式、過走行の中古キャンピングカーは、ある意味「壊れるのが当たり前」。そのため、購入後に修理やメンテナンスを頼める信頼できるお店がある人か、自分で修理やメンテナンスができる上級者向けの車両といえる。とくに最近では、ネットオークションなどで古いキャンピングカーが格安で個人売買されているケースもあるが、購入後のトラブルや維持を考えると初心者は手を出さない方が無難だろう。

それでもあえて低年式、過走行の中古キャンピングカーを購入する場合、タイヤやショックアブソーバー、サブバッテリーなどの消耗品は購入時に交換するのがベター。車両代金以外に、ある程度の修理・メンテナンス費用を事前に確保しておくのもポイントだ。

ルームクリーニングで車内をリセット!

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移動手段としての「クルマ」と車内で生活をする「家」の要素を併せ持ったキャンピングカーでは、中古車を購入する際にシートやベッドの汚れやペット臭、タバコ臭など、「前オーナーの生活の痕跡」が残っていることを気にする人も多いだろう。そんな人は、車両購入後に「キャンピングカー専用ルームクリーニング」を利用するのも手だ。

埼玉の『ネクストライフ』で実施されている「キャンピングカー専用ルームクリーニング」は、シートやベッド、キッチン、カーテン、天井、内壁、家具など、キャンピングカーの車内を丸ごとクリーニングしてくれる同店独自のサービス。シートやベッドマットはハウスクリーニング用の高温スチームで洗浄され、長年染みついた汚れや染みの除去はもちろん、ダニの駆除や脱臭効果も発揮してくれる。

プロの技にかかれば、どんな中古キャンピングカーも新車のようにピカピカに。中古車を気持ちよく乗り出したいなら、ぜひルームクリーニングを試してみよう。

キャンピングカー専用ルームクリーニング料金表

車種 料金(税別)
軽キャンパー(外装架装なし) 4万9800円
軽キャブコン 6万4800円
ライトキャンパー 6万9800円
バンコン中型~大型 7万4800円~7万9800円
キャブコン 7万9800円~8万4800円
トレーラー小・トラキャン 7万9800円
大型トレーラー・特大キャンパー 12万9800円

※ペット同乗車両は+15%、床がカーペットの車両は+10%

WRITER PROFILE
岩田一成
岩田一成(いわた・かずなり)

1971年東京生まれ。キャンピングカーライフ研究家/キャンピングカーフォトライター。日本大学芸術学部卒業後、8年の出版社勤務を経て、2003年に独立。ライター・エディターとして、自動車専門誌を中心に累計1000誌以上の雑誌・ムック製作に携わる。家族と行くキャンピングカーの旅をライフワークとしており、これまでに約1000泊以上のキャンプ・車中泊を経験。著書に『人生を10倍豊かにする 至福のキャンピングカー入門』がある。

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